ロンドンのグリニッジ天文台|観光の見どころ

教科書に載っていたあのグリニッジ天文台。

数あるロンドンの観光地の中でも外せないスポットです。

この記事ではグリニッジ天文台の基本情報に加え、観光前に知っておきたい訪問時の見どころを中心に詳しく紹介しています。

1. グリニッジ天文台とは

グリニッジパークから見たグリニッジ天文台

英語表記:Royal Observatory Greenwich

グリニッジ天文台とは、世界の時間の基準「グリニッジ標準時GMT (Greenwich Mean Time)」 「経度0」「本初子午線」がある場所のこと。

天文台はロンドン南東部、ユネスコ世界遺産サイトである港湾都市「マリタイム グリニッジ」内に位置し、グリニッジパーク(180エイカー)の丘の上に建っています。 

これよりグリニッジ天文台の見どころについて歴史や豆知識を交えながら紹介!

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2. 本初子午線上に立つ

まず紹介する見どころは「本初子午線」。
まずは「本初子午線」とは何かを確認しておきましょう。

本初子午線とは

英語表記: The Prime Meridian Line

本初子午線とは、経度0度0分0秒と定義された基準の子午線(経線)のこと。
地球を二分した時に赤道の北側を北半球、南側を南半球と言うように、この本初子午線の西回りに西経180度までの半分を西半球、残りの部分を東半球と言います。 

グリニッジの子午線の位置は、1851年にジョージ・ビドル・エアリーが子午環を設置して以来観測を行っていた地点とされています。

グリニッジ天文台にはこの子午線を示すラインが引かれており、ここに立って記念写真が撮れます。
北を向いて立った時に線の左側が西半球、右側が東半球と考えると感慨深いものがあるのではないでしょうか?

現在使われている子午線

グリニッジ天文台の子午線が国際的な基準の本初子午線とされたのは1884年のことでしたが、実際に機能していたのは1960年から70年代まで。

現在、国際的に使用されているIERS基準子午線は、グリニッジ子午線のある位置から東に102.478 mの位置を通過しているそうです。 

グリニッジ天文台は2000年に天文台としての役割を終え、現在は博物館となっています。

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3. タイムボール

グリニッジ天文台の建物の上にあるタイムボール

タイムボールとは、子午線の直ぐ側に立つ八角形の建物 (Octagon room) の上にある「赤い玉」の事です。

このタイムボールは19世紀、船舶に正確な時刻を知らせる目的で設置されたもので、当時テムズ川にいた船舶は午後1時のタイムボール落下によって正確な時刻を確認していたのだとか。

現在でも午後1時になると玉が落下する様子を見れるので、この時間に合わせて訪れてみるのも良いですね。

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4. マリンタイムキーパー

机の上に置かれた古い本、時計、メガネ

グリニッジ天文台の「Times Gallery」に展示されている「マリンタイムキーパー」。

マリンタイムキーパーとは、大工&時計師であった ジョン・ハリソン (1693 – 1776) によって発明された世界初の「経度測定が可能で高精度なマリンクロノメーター(機械式時計)」のことで、初代の「H1」マリンイムキーパーから5代目の「H5」までが作成されました。

経度の測定法は何世紀にも渡る難題であったため、H1は革命的な発明だったのだとか。

この時計の登場により、長距離航海に極めて重要である経度の測定が可能となり、当時の航海中の安全性は飛躍的に向上したそうです。

「Times Gallery」で見学できるマリンタイムキーパーは、H1からH4までの4つの時計。
5代目のH5は、サイエンスミュージアムの「The Clock Makers Museum ギャラリー」に展示されています。

Memo

経度と緯度、ジョン・ハリソンについては経度への挑戦(amazon jp)を読むと面白そうです。

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5. シェパードゲートクロック

グリニッジ天文台のシェパードゲートクロック

「シェパードゲートクロック」とは、天文台内(フラムスティードハウス)にある「シェパード・マスタークロック」とリンクして動く電子時計の事で、1852年にチャールズ シェパードによって組み立てられました。 

この「シェパードゲートクロック」が天文台ゲート近くの外壁に据えられたことで、一般市民は初めて正確な時刻(グリニッジ標準時、GMT)を確認することが出来たそうです。 

この時計は現在でもグリニッジ標準時刻を刻んでおり、訪問時に見学することができます。
アナログ文字盤の数字(ローマ数字)が通常の時計の様に1~12ではなく、1~24までとなっているのが特徴でデザインもおしゃれです。(次で紹介しているプラネタリウムにあるお土産ショップで、同デザインの時計が見つかります。)

Memo

展望台の中にある「シェパードマスタークロック」は1852年から1893年までの間、電信線を通じてロンドン、エジンバラ、グラスゴー、ダブリン、ベルファストなど、様々な街に時間を知らせていたそう。そして、1886年までには海底ケーブルを通じ、アメリカのハーバード大学までそのシグナルが送られていたそうです。 

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6. ピーター・ハリソン・プラネタリウム

グリニッジ天文台の側にあるプラネタリウムのギャラリー

「ピーター・ハリソン・プラネタリウム」とはロンドン唯一のプラネタリウムで、グリニッジ天文台の建物の奥に位置しています。

建物は3つのフロアーに別れており、地階で行われるプラネタリウムショーが人気です。 

収容120席のこのプラネタリアムでは、デジタルレーザー (Digistar 3, GLV)を使ったイメージが魚眼レンズを通じてドームいっぱいに映し出され、美しい星の世界が堪能できます。 

4種類のショーが異なる時間帯に行われており、子供用のプログラム (Ted’s Space Adventure 6歳以下向け)もあり小さな子供から大人まで楽しめます。(ショーの解説は英語のみ)

週末のプラネタリアムショーは特に人気がある為、以下の公式ウェブサイトから事前にチケットを予約しておくのがお勧めです。

ショーは天文台の入場チケットには含まれていないので、別に予約する必要があります。

建物の中にはカフェやお土産ショップ、ギャラリー(無料)などもあるので、ショーを見ない人でも是非立ち寄ってみましょう。

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7. チケット予約&アクセス

グリニッジ天文台の入り口付近

グリニッジ天文台 (Royal Observatory)への入場予約は事前のオンライン予約がおすすめ。入場チケットには次が含まれます。

  • 本初子午線(メリディアンライン)
  • ミュージアム(フラムスティードハウス)
  • 日本語のオーディオガイド

天文台の見学時間は1時間30分~2時間が目安。

【チケット予約】
チケットの概要をチェックする (GetYourGuide)


カティサークも訪れるのであれば、グリニッジ一日パス(GetYourGuide)もおすすめです。

また、グリニッジ天文台はお得なロンドン・エクスプローラーパスロンドンパスも利用できます。

グリニッジへのアクセス

ロンドン中心部からグリニッジを訪れる際は、ウェストミンスターからの観光クルーズがおすすめです。

電車であれば、DLRのカティサーク駅が最寄り駅です。

天文台までは急な坂があり、グリニッジの町も見どころが多いため、履き慣れた歩きやすい靴がおすすめです。


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