Wiseのデビットカードのメリットと特徴まとめ【お得に海外決済】

世界中で「お得な海外送金手段」として利用されている英国発「Wise」(旧・トランスファーワイズ)。

この記事では、2021年に日本でも発行可能となったWiseの「デビットカード」がどんなものなのかを解説すると共に、長年イギリスに住む旅行好きの筆者から見た「このカードの特徴やメリット」を紹介しています。

「海外旅行好き」や「これから海外に長期滞在する」「海外サイトで良くオンラインショッピングをする」という人には特に耳寄りな情報かと思います。

世界地図と「wiseのデビットカードを解説」の文字

1. Wiseのデビットカードとは?

格安で国際送金でき、筆者の住むイギリスでも人気のWise(ワイズ)。
海外在住であれば、Wiseを通して海外送金したことのある方でも「Wiseのデビットカード」は使ったことが無い方は多いのではないでしょうか?

解説の前に「デビットカードって何?」という方は以下をチェック↓

Debit card

日本ではあまり馴染みがないかもしれない「デビットカード」。デビットカードはクレジットカードと異なり、支払いと同時に口座から即決済されるシステムが特徴です(現金を使うのと同じ感覚)。このデビットカードにVISAやMastercardの「タッチ決済」が付いたものは、イギリスで一般的な銀行のカードとして店舗での買い物やオンラインショッピングなどで利用されています。

それでは「Wiseのデビットカードとは一体何なのか?」をできる限り簡単に解説。

50以上の通貨で現地支払いができるカード

Wiseのデビットカードを分かりやすく一言で表すと

「お得に両替した様々な外貨」が入ったお財布

といった感じです。

もう少し詳しく解説すると、Wiseのデビットカードを作成することで50種類以上もの外国通貨が保管できる「マルチカレンシー口座 (ボーダレス口座)」を持つことができ、海外に行った時や海外サイトなどで支払いする際に、このデビットカードを使い「お得に両替された現地通貨で支払いができてしまう」というものになります。

言ってみればソニー銀行の「外貨預金口座」と似ているかもしれませんが、Wiseの強みは、もともと海外送金事業から始まったWiseならではの「実際は海外送金ではなく国内送金をしているだけ」という画期的なシステムを利用するため、換算レートや手数料が良心的だということ。

また、ソニー銀行は日本人が主な顧客なのに対し、Wiseは世界中で1000万人に利用される国際的に良く知られたブランドであることもポイント。

実際どのくらいお得なのか?

実際にWiseを利用してどのくらいお得に国際送金できるのかが気になる所なのでは?

Wiseの公式サイトでは「実際にいくらで送金でき、いくらの手数料がかかるのか?」が簡単にチェックできます。
Wise公式サイトへアクセスし、 計算機に送りたい額や通貨を選択し、実際の両替額や手数料をチェックしてみましょう(その時の為替レートにより額は変化します)。

wiseの両替額や手数料が簡単にチェックできる計算機

隠れ手数料などがあったりする銀行の海外送金と比べ、Wiseは送金前にこのWiseの計算機で全ての手数料を明確に示してくれるので分かりやすいです。

Memo

Wiseの送金の仕組みについてもっと詳しく知りたい方は、別記事の【海外送金】Wise の仕組みを解説【なぜお得?】も参考にしてみてください。

次からは、Wiseのデビットカードがあることでどんな利点があるのかを詳しく紹介していきます。

*まだ日本にいる方でWiseを利用しようと考えている方は、Wise登録前にこの記事内の「3. 国外転出とマイナンバーに注意」も要チェック。

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2. Wiseの特徴やメリット8つ

さて、ここまで読んで「Wiseのデビットカードとは一体何なのか?」は、何となくわかっていただけたのではないでしょうか?

ここからはさらに深堀りして、具体的なWiseのデビットカードの特徴やこのカードを持つことのメリットを解説していくと共に、事前に知っておきたい注意点などにも触れていきます。

長期留学時に使える

長期海外に滞在する際、現地で使うお金をどう持っていくのか?は多くの人が持つ疑問の一つかと思いますが、そんな時に便利なのがWiseのデビットカード。

日本にいる時点でWiseデビットカードを作り、Wiseアカウントで現地通貨に両替&保管しておけば、現地到着後すぐにデビットカードを利用して現地通貨での支払いができるためスムーズに新生活が始められると言えます。

公式Wiseサイトでデビットカードを作る

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外貨専用口座として予備で使える

様々な通貨の口座が持て、お得に現地通貨での支払いができるWiseのデビットカードですが、あくまでも「外貨両替や現地通貨での支払い」に利用するのが便利でおすすめです。

言い方を変えれば、「お金を管理をするためのメイン口座としての利用はおすすめしない」という意味にもなります。
その理由は以下。

Wiseは銀行ではない

口座があり支払いもでき、デビットカードもある。
普通の銀行と大差ないようにも感じますが、Wiseは「銀行」のライセンスを持たない企業です。

銀行ではないということは、Wiseがもしも破綻となった時に口座内のお金は補償されないかもしれません。実際に破綻する可能性は低いとしても、毎月のお給料の受け取りや大金を保管するメイン口座としての利用には不安があるかもしれません。

そんな理由から、長期滞在する際には渡航後に現地の銀行口座を開設し、Wiseは予備として利用するのがおすすめです(イギリスで銀行口座開設の記事もご参考にどうぞ)。

Memo

銀行ではないと言っても、Wiseはイギリスにて金融行動監視機構 (FCA) より電子マネー機関として認可されており、日本ではWise Japanが関東財務局より資金移動者として免許登録されているため利用時の安全性は高いと言えます。

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海外旅行時にお得に支払いできる

イギリスに住んでいると、休暇中に数時間で行けるヨーロッパの国々に旅行に行くのは一般的なことで、日本人でイギリスに長期滞在する人の中にもこれを機にヨーロッパの国々を旅する人はかなり多いです。

そんな時にも持っていると大助かりなのがWiseのデビットカード。

ユーロ口座に旅行時に使う分をお得に両替しておけば、現地での旅行中に通常のカード払いでかかる外貨両替手数料がかからなく、到着後すぐにデビットカードを使い「現地通貨払い」ができ簡単&お得に決済!

両替所に行く手間も省け、残高もWiseアプリでいつでもチェックができるのも好ポイント。

海外旅行好きだけでなく、ビジネスで様々な国に行く人も持っておくとかなり便利だと思います。

公式Wiseサイトでデビットカードを作る

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タッチ決済で現金引出しの必要なし

海外旅行時や留学で現地に到着したばかりの時には「まずは現金をATMから引きだしておこう!」と思う方も多いと思います。

でも、Wiseのデビットカードには「Mastercardのタッチ決済機能」(イギリスではコンタクトレスと呼ばれる)が付いているのでわざわざATMで現金を引き出す必要はなく、到着後すぐにデビットカードで電車のチケットを買ったり、食事の支払いをすることができます。

Memo

イギリスでは9割以上と言っても過言ではないほどに、ほぼ全ての場所でタッチ決済が利用できるのでキャッシュが無くても心配なしです。そして、どんなに少額のタッチ決済払いでも、殆どの店で手数料がかかることはありません。実際に、筆者がイギリスで外出する際には、ここ数年程スマホとデビットカード1枚だけです。

ATMを利用する際の注意点

もしもATMで現金引き出しする際には、覚えておきたいルールがあります。

Wiseのデビットカードは現金の引出し回数に制限があり、ある一定の金額を引き出すと手数料がかかります。これについてはカードが発行された国により条件が異なるようなので詳しくはWiseサイトのヘルプページを参考にしてみてください。

ちなみにイギリスでカードを発行した場合は、毎月2回までに限り最大£200までの現金引出しが無料となっています。3回目からは一度の引出しにつき£0.50の手数料が発生し、£200を超える出金額の場合には1.75%の手数料がかかるとのことなので注意が必要です。(2021年2月時点)

Memo

ATMの中には、使用料金を課す有料のATMもあるので注意してくださいね(利用前に要チェック!)。

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10通貨の口座番号が持てる

50以上の通貨に両替し現地通貨で支払いができるこのデビットカード(マルチカレンシー口座)ですが、現在、以下10通貨の口座番号、銀行口座情報を持つことが出来ます。(2021年2月時点)

  • 英ポンド
  • ユーロ
  • アメリカ・ドル
  • オーストラリア・ドル
  • ニュージーランド・ドル
  • シンガポール・ドル
  • カナダ・ドル
  • ハンガリー・フォリント
  • トルコ・リラ
  • ルーマニア・レイ(EEAまたはスイス居住者のみ利用可)

💡これら通貨の口座番号があると、送金や支払いを行うだけではなく「受け取り」もできます。

手数料について

自分のWise口座から送金する際、相手の口座もWiseである場合には手数料は無料ですが、Wise以外の口座に送金する際には手数料がかかるとのこと。

また、支払いの際に気を付けたいのは、Wiseアカウント内に現地通貨の残高が十分にあるか?ということ。
現地通貨の残高があれば支払い時に手数料はかからないそうですが、アカウントに十分な対象通貨残高が無い場合には、他通貨の残高を自動両替して支払いが行われるので少々の手数料がかかるようです。

どんな状況で実際にいくらの手数料がかかるのかは、Wiseサイトの手数料チェッカーで確認できます。

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口座維持費がかからない

10通貨の口座番号が持て、多通貨でお得に支払いができる便利なWiseの口座ですが、年会費などの口座維持費は一切かからないのがうれしいところ。

唯一かかるのは、デビットカード注文時の£5 (日本では1200円)だけです。(2021年2月時点)

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Google PayやApple Payで使える

Wiseのデビットカードは、Google PayやApple Payに追加して使用することもできます。

ただ、カードの発行場所により利用できないこともあります。

残念ながら、現時点では日本発行のカードでこのサービスを利用することはできないそうですが、日本での展開はこれから本格的になっていきそうなので、このサービスが追加される日も近いかもしれません。(2021年8月時点の情報)

追加方法などはWiseの公式ページでチェックできます。

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口座開設や管理は全てオンライン

つい最近までは「海外に行く」となると両替所に行って外貨を準備したり、送金の際には銀行での書類記入など、一連の作業はかなり面倒なものでした。おまけに銀行での海外送金には高額の国際送金料がかかるのも辛いところでした。

Wiseの登場でこれらの面倒な作業が無くなり、「アプリ上で口座開設から外貨の送金や管理まで出来てしまう」のはホントに楽で、Wiseのアカウント作成もオンラインで行え簡単です。

Wiseのデビットカードは申し込みから1~2週間ほどかかる様なので、渡航を控えている方は早めに注文しておくのがおすすめ。

公式Wiseサイトでデビットカードを作る

3. 国外転出とマイナンバーに注意

オンラインで簡単に手続き出来てしまうWiseですが、日本で海外送金や外貨両替&保管する際には初回時に「マイナンバー関連書類」が必要となります。

マイナンバーカードは、国外転出届を出すと失効し引き続き利用することは出来なくなるそうなので(参考:横浜市公式サイト)、渡航後すぐにデビットカードを利用したい場合には転出届を出す前(マイナンバーがあるうち)に「外貨口座への両替を済ませておく」ことをおすすめします。

最後に

いかがだったでしょうか?

両替所での面倒な外貨準備や海外でのカード払いはクレジットカード一択、というのはもう過去の話!

世界のどの国にも持っていきたいWiseのデビットカードで、海外を賢くお得に楽しみましょう!

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