ロンドン自然史博物館|見どころ【観光ガイド】

自然史博物館の内部
Image credit / Shutterstock.com

この記事では、ロンドンを代表する観光スポットである自然史博物館の見どころや館内ギャラリーの解説に加え、来館する際に知っておきたい基本情報も紹介しています。

1. 自然史博物館とは

自然史博物館の外観

開館:1881年4月18日
英語表記: Natural History Museum London

自然史博物館は、V&Aミュージアム科学博物館などの有名博物館が集まるサウス・ケンジントンエリアにある生物学と地学に特化した博物館。
科学的調査研究施設としても有名です。

年間の来館者数は500万人以上。
ロンドンを訪れた際には必ず訪れたい必須観光地です。

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2. 館内ギャラリー案内

ロンドン自然史博物館のハインツホール

館内には次の4つのゾーンがあり、各ゾーンはテーマごとのギャラリー(エリア)に分かれています。

館内は広く展示物が膨大にある為、事前に見学するZoneや見学コースを決めておくと良いかも知れません。
公式館内マップはこちら 

Blueゾーン

自然史博物館の館内
Image credit: Martin Valigursky / Shutterstock.com
  • Dinosaurs
    恐竜エリア
  • Images of Nature
    自然界の写真やアートを展示したギャラリー
  • Mammals/Blue Whales
    哺乳類 / シロナガスクジラなどの大型哺乳類など
  • Mammals
    哺乳類 / ライオンやパンダから絶滅したサーベルタイガーやディプロトドンなど
  • Marine Invertebrates
    海生無脊椎動物 / ヒトデやサンゴ、深海の吸血イカなど
  • Fish, Amphibians and Reptiles
    魚類・両生類・爬虫類 / ナイルワニや亀、毛の生えたカエル、生きた化石と言われるヤツメウナギなど
  • Human Biology
    ヒトの生物学 / DNAサンプル、脳と脊髄の標本、生殖過程から成長までの展示など

Greenゾーン

ロンドン自然史博物館のグリーンゾーンの展示物
  • Hintze Hall
    シロナガスクジラの骨格標本、マンテリサウラスの化石(←ウィキペディア)など 
  • Birds
    鳥類 / 絶滅したドードー鳥、様々な鳥の卵、ハミングバードのキャビネットなど
  • Creepy Crawlies
    這いまわる虫たち / イナゴやサソリ、蜘蛛、蟻など
  • Minerals
    鉱物 / 1881年のオリジナルのオークキャビネットに展示された無数の鉱物の展示ギャラリー
  • Fossil Marine Reptiles
    海生爬虫類の化石 / 恐竜が生きていたころの海中生物の化石ギャラリー
  • Fossils from Britain
    イギリスで発見された化石
  • お土産ショップ
  • Treasures in Cadogan Gallery
    重要な歴史をめぐる22の展示物 / 月の石、ダーウィンの鳩、人間が乱獲したことにより絶滅したオオウミガラス、700年前にロンドン塔で飼育されていたバーバリアン・ライオン(絶滅種)の頭蓋骨など

Redゾーン

ロンドン自然史博物館のレッドゾーンの展示物
  • Earth Hall and Stegosaurus 
    地球ホールとステゴザウラス / レッドゾーンの入り口では、高さ3メートル・長さ6メートルのステゴザウラスの骨格標本がお出迎え。宝石の原石や鉱物、月の石なども展示
  • Volcanoes and Earthquakes
    火山と地震 / 動画やゲーム、展示物などをもとに地質にまつわる地球の歴史や、地面の下で続く地球の活動を巡る。日本での地震を再現した体験コーナーは特に人気がある。
  •  Human Evolution
    ヒトの進化 / 1万年前の英国人「チェダーマン」の頭蓋骨と再現モデル、科学的に再現された実物大のネアンデルタール人とホモ・サピエンスなど
  • Earth’s Treasury
    地球の宝石 / キラキラ光る石の展示ギャラリー。ダイヤモンド、金塊、暗闇で光る鉱物などなど
  • From the Beginning
    誕生から / ビッグバンから現在までの地球を巡り、未来の地球も覗き見。
  • Restless Surface
    活動し続ける地殻 / 風や水、天候が地殻形成にどう影響し、どくらいの歳月がかかったのか?などを巡る。
  • お土産ショップなど

Orangeゾーン

ロンドン自然史博物館のダーウィンセンター入り口
  • Darwin Centre
    ダーウィンセンター / コクーン内には何百もの甲虫類や蝶、タランチュラなどの標本が
  • Zoology spirit building
    アルコール漬けにされた2千万個以上の標本が集まる場所。
  • Wildlife Garden
    1995年にオープン。3千種以上の英国の植物がみられる。開園時間は公式サイトのページでチェック。

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3. 見どころ

館内の展示物は8千万点…。
一日かけたとしても到底全てを見つくすのは難しいところ。

ここからは筆者がおすすめの展示品の一部を紹介しているのでご参考にどうぞ。

ダーウィン収集の鳥の標本

まずは進化論で有名なイギリスの自然科学者「チャールズ・ダーウィン」によって収集された500点にも上る鳥の標本。
グリーンゾーンの鳥類エリア (Birds)で見ることが出来ます。

館内には「ダーウィンセンター」と呼ばれるエリアやダーウィンの像(Hintze Hall)もあり、自然史博物館はもはやダーウィン無くしては語れません。

ブルーウェールの骨格標本

自然史博物館内のブルーウェール
Image credit: Gordon Bell / Shutterstock.com

博物館の正面玄関を入って最初に目にする巨大な展示物「ブルーウェールの骨格標本」。
ブルーウェールとは絶滅危惧種で地球上最大の動物で、日本では「シロナガスクジラ」の名前で知られています。

全長25メートル、重さ10トンもあるこの骨格標本(レプリカではない)は、2017年よりHintze Hallの天井から吊り下げられた形で展示されています。

展示されるまでには相当な苦労があったそうで、一般公開までには様々な道のプロによる綿密な計画のもと3年の歳月がかかったそうです。
公開までの一連の様子は、自然史博物館の公式YouTubeチャンネルで公開されているので興味のある方は見てみましょう。

ちなみに、このブルーウェールの前に展示されていた恐竜ディプロドクスの骨格模型(レプリカ)は、112年にわたりミュージアムの顔として「ディピー」の愛称で大人気でした。任期を終えた現在は英国中のミュージアムを巡る旅に出ているそうです。

恐竜エリア

建物を入り中央ホール(Hintze Hall)の左通路を入ったところにある恐竜エリアは、子供連れなら是非行っておきたいところ。エリアは入り口寄りのブルーゾーンです。

トリケラトプス、イグアノドン、ステゴザウラス、T-レックスなど、様々な恐竜の骨格標本や化石を見ることが出来ます。

迫力満点の動いて唸るT-レックスは、見逃せない博物館の人気者です。

ホール天井の植物デコレーションパネル

中央ホール(Hintze Hall)の天井にある植物のデコレーションパネルは合計で162枚。

これらのパネルに描かれている植物画は一つ一つ異なり、自然史博物館の建築デザイナーである「アルフレッド・ウォーターハウス」によって忠実に描かれたスケッチがもととなって作られたのだとか。

上の階に行けば繊細なアートワークが観察できますが、Google Arts & Cultureと自然史博物館のコラボページでも公開されています。

博物館の建物

最後に「博物館の建物」を紹介して見どころ解説を終わろうと思います。
ロンドンに数ある素晴らしい建造物の中でも、私が一番好きな建物なのでw。

  • 建築デザイナー:アルフレッド ウォーターハウス (1830 – 1905)
  • 建築スタイル:ロマネスク建築

自然史博物館は、なんとも美しい色の異なるテラコッタを使った英国のロマネスク建築を代表する建物。
外観もさることながら、中央ホール(Hintze Hall)はロマネスクアーチが用いられた圧巻の空間となっています。

先に見どころとして紹介したホール天井のデコレーションパネルだけでなく、館内の至る所に動物や植物をモチーフとした像や彫刻などの装飾が施されており、展示物を見学する傍ら内装を見渡してみると思わぬ発見があるのも楽しいところ。

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4. 来館案内

入館料

  • 無料
  • エキシビションは有料。最新情報は公式サイトをチェック!

開館時間

  • 毎日 10:00am – 5:50pm(最終入場は 5:30pm)
  • 閉館日 12/24, 25, 26 

交通

  • 地下鉄 – サウスケンジントン駅(サークル、ディストリクト、ピカデリーライン)
  • バス – 14, 49, 70, 74, 345, 360, 414, 430, C1 

*サウスケンジントン駅の改札を抜け右へ進むとミュージアム(3つのミュージアム)へとつながる地下道があり雨天時に便利です。

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