マーブルアーチとは?歴史とアクセス紹介

この記事では、ロンドンの中心地にある「マーブルアーチ」について、その歴史やアクセス方法を紹介しています。

1. マーブルアーチとは?

ライトに照らされた夜のマーブルアーチ

英語表記:Marble Arch
建設:1827年~1833年
建築家:ジョン・ナッシュ / エドワード・ブロア
英国指定建造物:グレード I

マーブルアーチ(Marble Arch)は、ロンドンの中心部にある建造物で、英国の建築家ジョン・ナッシュによって、バッキンガム宮殿の正門として設計されました。

当初は、現在のバッキンガム宮殿のエリアにありましたが、1851年にパーク・レーンの北東端に移設され、50年以上の間、ハイド・パークの入口となっていました。

現在のマーブルアーチは、1960年代に道路が拡張されたことでハイドパークの一部ではなくなり、孤立した位置にあります。

マーブルアーチは、1838年のヴィクトリア女王の戴冠日、そして1953年のエリザベス2世の戴冠日の各パレードで使用され、ステートコーチが門をくぐりました。

この記事の目次に戻る

2. 当初の計画とは異なる現在のアーチ

マーブルアーチ

当初、ジョン・ナッシュが設計したマーブルアーチの全体的なデザインは、古代ローマのコンスタンティヌス凱旋門がモデルとなっています。

ナッシュのデザインには、当時の国王であったジョージ4世の彫刻を始めとする数々の装飾が含まれ、1830年までには、そのほとんどの彫刻やパネルが完成していたのだとか。

ところが、ジョージ4世が崩御すると状況は一変。

当時の首相だったウェリントン公爵は、ナッシュがマーブルアーチにあまりにもお金をかけすぎていたため、ナッシュをプロジェクトから解任!

あとのマーブルアーチ・プロジェクトを任された建築家のエドワード・ブロアは、ナッシュが準備していた彫刻の多くをアーチには使わず、結局、4つの装飾パネルや少々のデコレーションを施したシンプルなアーチを完成させました。

ちなみに、アーチの真ん中にある扉は、ヴィクトリア女王が戴冠する直前に取り付けられ、上から「ライオン」、「ジョージ4世のサイファー(王を意味する組み合わせ文字)」、「聖ゲオルギオスと竜」のデザインとなっています。

ナッシュの彫刻の行方と当初の設計モデル

完成していたにもかかわらず、マーブルアーチに使われなかったジョン・ナッシュの彫刻の数々。

現在、騎乗したジョージ4世の彫刻は、トラファルガー広場の北東角にある台座に据えられています。

また、ナッシュが設計したデザイン模型は、ヴィクトリア&アルバート博物館で見ることができます (Room 120)。

3. アクセス

マーブル・アーチ駅にあるマーブルアーチの歴史紹介パネル
マーブルアーチ駅の歴史紹介パネル

マーブルアーチの最寄り駅は、地下鉄マーブルアーチ駅(セントラルライン)です。

改札を出たあと「Exit 3」の出口から地上へ出ると、信号を渡らずに、直接マーブルアーチの門がある場所へ行けます。

その出口へ向かうまでの通路には、マーブルアーチの歴史を紹介する写真や解説パネルなどがあるので、ぜひチェックしてみましょう。

この記事の目次に戻る

Powered by GetYourGuide